すごいぞスポーツカー - じぶんの領分

「最近は国内の自動車メーカーがスポーツカーを発売」というニュースを良く目にするようになりました。

国内の市場低迷の打開策としてスポーツカーに期待するような書き方をしているところも見られますが，クルマを買うのは大きな買い物ですから，今のようにガソリンの値上げはつづき，経済的にも将来を楽観できないような状況の中で高価なスポーツカーを買うなんて選択肢は，フツーの人には生まれないような気がします。
私だってロードスターを買ったのは，ローンが終わるまではきっと一人の生活をするんだろうから，独り身のうちにスポーツカーに乗っておこうという理由です。今，ロードスターから乗り換えなければと言われれば，おそらくは軽自動車で四輪駆動のクルマじゃないかと思います。

もうひとつ，ブランドイメージなんて言うことを書くところも見られます。売れるクルマしかつくらないメーカーよりは，ごくわずかしか売れないクルマにもきちんとお金をかけて開発しているメーカーの方が懐の深さは感じます。でも，それなら普通のセダンにエアロパーツをつけて，よく回るエンジンを搭載したくらいのスポーツカーじゃなくて，「本気で１からつくってみました」くらいすごいスポーツカーをつくってもらいたいものです。

「スポーツカーは速いクルマだ」って思っている人たちは，「制限速度が決まっている日本でスピード出して乗るクルマを持つ意味があるのか」って思うでしょう。しかし，スポーツカーには，それ以外の楽しみもあるのです。そのデザインから醸し出す雰囲気を，見て楽しむことだって良いのではないでしょうか。早く走らなくても操る楽しさがあったり，エンジンの回り方とかイイ音を聞く楽しみもあります。コックピットの雰囲気とか，着座位置の低さとか，他のクルマでは感じられない要素が色々とあります。

そんなことを楽しめる気持ちをたくさんの人が感じてくれれば，スポーツカーの評価も高まるのでは？