ロードスターをやめるとき

「この車には,あと何年乗るつもり?」
今日,この質問の答えを本気で考えた。
それは,サイドシルなどのサビの修理の見積もりをお願いした時のこと。
「中途半端にお金をかけても,すぐにサビは出てくるだろう。これから先,長く乗る予定がないのなら,ちょこちょこと自分で直しながら,乗った方が良い」と言われたときに質問された言葉。

当初はリアフェンダーの下側のみを作り直せばと考えていたが,サイドシルのサビもひどく,サイドシルを脱着するならフロントのフェンダーを外す必要があり,フロントのフェンダーを外すと言うことはフロントのバンパーも外し,当然ドアも外す。そうやって内側を見ていけばサビの進行はわかるようになるが,そこで思った以上にサビが進行していれば,30万,40万,いや50万くらいはかかるかもしれない。
結局正確な見積もりはできないくらいサビは進行しているようで,もしもこれから先,2〜3年くらいしか乗らないならこのまま気になるところを自分で直しながら乗った方が良いだろうという結論でした。

そこで言われたのが,「あと何年乗るつもり?」で,私はこの質問に答えることができませんでした。社会人になって給料がもらえるようになり初めて買ったのがこの車で,思い出が詰まりすぎていて,家族車としてデミオやゴルフに乗っていたけど,それは移動の手段であって運転するための車はロードスターしか考えられない。はっきり言ってロードスターがいなくなることを全然想像できないのです。だったら完璧に直してあげればいいのですが,中古のロードスター以上の値段なんて自分の小遣いの範囲を超えてしまっています。

おそらくそんな思いでいる私に対してかわいそうに思ってくれたのでしょうか。見積もりをしてくれた方は,だましだまし乗っていくためのサビとのつきあい方を教えてくれました。

家に帰り何も考えられない状態で昼食を食べ,とりあえずしたことは,冬の間,洗車をさぼっていたために融雪剤でオレンジ色になり,さらに水垢までついていたボディを磨いてあげることでした。

丁寧に状況を説明してくれ,中途半端な修理だったらしないと言ったファクトリーさんはとても信頼できそうな感じがしました。もしも私がロードスターのレストアを依頼するならこの人にお願いしようと思いました。
この方のお話では,サビの問題に対処できる板金業者はレストアの経験が豊富なベテランにしかできないそうです。北海道できちんとしてくれるところは,札幌に1軒,帯広に1軒くらいではないかとのこと。